一般質問内容 (令和7年9月議会)
一般質問内容 (令和7年9月議会)
1 久慈川の治水対策について
(1)松栄町内の河川区域内竹林等の伐採計画について
①伐採工事の現況について伺いたい。
②栄橋利用車両の安全性確保に向けた対策について伺いたい。
③今後の河川区域内竹林等の伐採計画について伺いたい。
2 小中学校におけるICT環境整備について
(1)ICT環境整備の現状について
①GIGAスクール構想により実現したICT環境の現状について伺いたい。
(2)ICT支援体制の充実について
①学校のニーズに応じたICT支援体制の現況について伺いたい。
②ICT活用指導力の向上のための校内研修の現況について伺いたい。
質問要旨
1 久慈川の治水対策について
気候変動の影響と思われる今年の日本の夏は,猛暑や豪雨等,いつどこでも災害が起こっても不思議がない状況です。そのような今日の大きな自然災害に対する危機は,先手先手で国や県,市が連携を深くし,そこで生活する市民の声に傾け,対策を立て,災害が予防することが肝要と考えます。
たとえば,令和元年の東日本台風で甚大な被害が発生した久慈川水系では,現在,国,県,市町村が連携して「久慈川緊急治水対策プロジェクト」を推進しています。
そのプロジェクトの一つに,「久慈川緊急治水対策における河道の流域能力向上」については,河道掘削と樹木伐採,堤防整備,多重防御治水の推進の3つの柱で進められています。
以上のようなことを踏まえ,今回の一般質問では,久慈川の治水対策について,特に松栄町内の流域内竹林等の伐採計画に焦点化しお伺いします。松栄町は令和元年の東日本台風では多くの床上浸水等の災害をこうむり,復興復旧に長い期間を要しました。その間,水害対策のための複数の説明会を実施し,要望書等もまとめ,国や県,市へ切実な交渉もしていきた町会です。その松栄町を流れる久慈川の流域には多くの竹林等が茂り,町民は大水が出た時には川の流れを止める危険性を強く感じて生活しています。
そこで,はじめに松栄町内の久慈川流域の樹木や竹林等の伐採工事の進捗状況についてお伺いします。
次に,瓜連方面にかかる栄橋付近は特に竹林が茂り,車両の交通事故も起こり,大雨の時や降雪の時は特に心配しています。栄橋を利用する車両の安全性確保に向けた対策についてお伺いします。
最後に,松栄町内の久慈川流域の竹林等の伐採計画についてお伺いします。
小中学校では,深刻な新型コロナウイルス禍を経て,文部科学省の推進するGIGAスクール構想に基づき,ICT環境の整備が進展しました。
1人1台の端末と、高速大容量の通信ネットワークを一体的に整備することで、特別な支援を必要とする子どもを含め、多様な子どもたちを誰一人取り残すことなく、公正に個別最適化され、資質・能力が一層確実に育成できる教育環境を実現するGIGAスクール構想のもとで,これまでの我が国の教育実践と最先端のベストミックスを図ることにより、教師・児童生徒の力を最大限に引き出すことが期待されています。
そこで,本市の小中学校におけるICT環境整備について,GIGAスクール構想により実現したICT環境の設置の現状についてはじめにお伺いします。
続いて,ICT支援体制の充実についてです。文科省は,「令和7年度以降の学校におけるICT環境の整備方針」をまとめ,その中で,引き続き情報通信技術支援員と称する「ICT支援員」を,各自治体の設置する学校,本市では,小学校・中学校に,4校に一人配置することが示されています。そこで,学校のニーズに応じたICT支援体制の本市の小中学校の現況についてお伺いします。
また,先ほど紹介した文部科学省のICT環境の整備方針の中で,「ICTはあくまでもツールであり、教師の授業力と相まって、その特性・強みが生かされるものであることに留意する必要がある。このため、今後、各教育委員会及び学校において、学習指導要領における学習活動を想定しつつ、個別最適な学びと協働的な学びの一体的な充実に向けたICTを活用した指導方法についての研修を充実することが期待される」と言及し,教師のICT活用の指導力の向上のために研修の必要性が指摘されています。
また,今年度の「茨城県学校教育指導方針」の中でも「ICT活用指導力の向上のための校内研修の実施・充実」が指摘されています。そこで,本市の小中学校のICT活用指導力の向上のための校内研修の現況についてお伺いします。
執行部回答要旨
1 久慈川の治水対策について
松栄町内の河川区域内竹林等の伐採計画に関する、3点のご質問にお答えいたします。
始めに、伐採工事の現況につきましては、国土交通省関東地方整備局の久慈川緊急治水対策河川事務所において、東日本台風により被災した令和元年度から開始されました久慈川緊急治水対策プロジェクトの一環として、令和6年度は久慈川と浅川の合流部付近の計画区域が完了し、令和7年度以降も県道日立笠間線の栄橋下流側までの区間を、増水時に流水へ大きな影響があると考えられる官地の範囲内において実施予定と伺っております。
次に、栄橋利用車両の安全性確保に向けた対策につきましては、道路管理者である茨城県常陸太田工事事務所が、職員や業務委託による道路パトロールを行っており、道路上に竹木が張り出して車両の通行に支障を来たしている場合には、適宜、枝払いや伐採を行っているとのことでございます。
最後に、今後の河川区域内竹林等の伐採計画につきまして、久慈川緊急治水対策河川事務所においては、松栄第1樋管付近の搬入出路から上流の栄橋方面へ、地元のご理解をいただきながら、プロジェクト期間内に完了するよう進めていく予定であると伺っております。
茨城県常陸太田工事事務所においては、橋梁脇の竹木が繁茂している箇所が私有地であることと、伐採作業の搬入出路を橋梁の近くに設置することは高低差により難しいことなど、県単独での本格的な伐採には、大きな課題があることから、国と実施時期等を連携して栄橋縁辺の伐採を行う考えと聞いております。市といたしましては、早期に利用者の安全確保が図れるよう、地元の皆様のご協力をいただきながら、伐採の前提条件である、栄橋付近の対象となる私有地の所有者のご理解とご協力を得られるよう働きかけてまいりたいと考えております。
さらに、県に対しましても、通常行っている竹木の伐採について、交通安全確保の視点で、もう一歩踏み込んで、より広範囲に行っていただけるよう働きかけや、必要に応じた情報提供を行なってまいりたいと考えております。
2 小中学校におけるICT環境整備について
大項目2「小中学校におけるICT環境整備について」の「(1) ICT環境整備の現状について」の「① GIGAスクール構想 により実現したICT環境の現状について」のご質問にお答えい たします。
本市ではこれまで、文部科学省が定めた「平成30年度以降の 学校におけるICT環境の整備方針」の「第3 これからの学習 活動を支えるICT機器等と設置の考え方」に基づき、整備を進 めてまいりました。 まず、「大型提示装置」いわゆる電子黒板でございますが、各普 (2/4) 通教室に1台配備しております。特別教室につきましては、小学 校は各1台、中学校は各3台配備しておりますが、必要に応じて 普通教室の電子黒板も活用し、授業等を行っているところでござ います。
次に、「実物投影装置」いわゆる書画カメラでございますが、各 学校に1台配備しており、電子黒板と接続して提示できる機能を 備えております。 次に、「学習者用コンピュータ」でございますが、1人1台を配 備しており、機能につきましても、学習用ソフトウェアが安定し て作動することや短時間で起動することなどの基準を満たして おります。 次に、「指導者用コンピュータ」でございますが、教師にそれぞ れ1台配備しており、機能につきましても、学習者用コンピュー タに準じた機能を備え、十分なセキュリティ対策を講じておりま す。 次に、「充電保管庫」でございますが、各学校に充電・保管のた めに必要な台数を配備しております。 次に、「ネットワーク」でございますが、普通教室及び特別教室 へ無線LANによるネットワーク環境を整備しております。 次に、「学習用ツール」でございますが、ワープロソフトや表計 算ソフトなどをはじめとする各教科等の学習活動に共通で必要 なソフトウェアを整備しております。
最後に、「学習用サーバ」でございますが、インターネット回線 を使ったクラウドを利用し、セキュリティ対策を講じて整備して おります。 なお、本市が整備してまいりましたICT機器につきましては、 本年1月に文部科学省が策定した「令和7年度以降の学校におけ るICT環境の整備方針」で示された基準につきましても、概ね 満たしている状況でございます。 続きまして、「( 2)ICT支援体制の充実について」の2点の ご質問にお答えいたします。 まず、「①学校のニーズに応じたICT支援体制の現況につい て」でございますが、本市における「ICT支援員の配置」につ きましては、令和3年度から令和6年度までの4年間、各小中学 校へICT支援員を配置し、教員のICT活用能力の向上につい て一定の成果を上げたと考えております。
更なる取り組みといたしまして、各校のICT担当者等で構成 されるGIGAスクール構想推進委員会を設置し、大学の教員や 企業のICTインストラクターを講師に招きながら、学校におけ る授業での効果的なICT活用について研修を実施しております。
研修内容につきましては、参加者に各校での伝達研修を実施 させております。
また、学校が授業での活用を希望する教育用アプリについて、 安全性、動作等の確認を取りながら、適宜導入を進めております。
更に、例といたしまして、デジタル教科書の設定について、既 存のマニュアルが煩雑で学校現場では使いづらい状況にあった ことから、市教育委員会において使いやすいように再編集を行う とともに、学校への導入時には、現場で直接支援を行う体制を整 えるなど、学校からの相談に適宜対応しているところでございま す。 次に、「②ICT活用指導力の向上のための校内研修の現況に ついて」でございますが、ICT活用指導力向上のための研修は、 すべての学校で年間研修計画に位置付けられており、GIGAス クール構想推進委員会における研修内容の校内での共有や、実際 に機器を操作しての演習等を実施しているところでございます。
さらに、学力向上を目指す手立てとしてのICTの効果的な活 用方法について研修を進めており、その成果として「令和6年度 学校における教育の情報化の実態等に関する調査」において、教 育効果を上げるためにICTを計画的に活用していると回答し た教職員が高い割合を占めている状況にございます。 今後も文部科学省の方針に基づき、「個別最適な学び」と「協働 的な学び」を一体的に充実し、「主体的・対話的で深い学び」の実 現に向けた授業改善のために必要不可欠な学習基盤であるIC T環境の整備について、引き続き、推進してまいります


